新改訳聖書 第二版 1970年:それは、キリストが御父の栄光によって死者の中からよみがえられたように、私たちも、いのちにあって新しい歩みをするためです。
新改訳聖書2017年(47年後):それは、ちょうどキリストが御父の栄光によって死者の中からよみがえられたように、私たちも、新しいいのちに歩むためです。
古い方の新改訳聖書(第二版)では、翻訳者は、キリストと結ばれた者の「いのち」を、「私たちも…新しい歩みをする」と書き、人間のよりキリスト的な生き方(ライフスタイル)が、いのちの新しさを作り出す、と取れるような表現で訳しています。しかし、最新の新改訳聖書では、「私たちも、新しいいのちに歩む」と訳されており、キリスト者が歩むいのちの新しさは、キリストの復活の力が漲(みなぎ)る、神の栄光が作り出すまったく新しい現実であるということが、より明確に伝わるような表現に変わっています。
福音の宣教とは、一種の翻訳作業です。聖書から私たちが霊的に聞き、聖霊の力によって理解していることを、今度は自分が人間の肉声として別の人に語るのです。…私たちは聖書から何を感じ取り、何を表現しようとして世界へと福音を語っているでしょうか。私たちは誤解なき福音の翻訳者でしょうか…。そんな問いかけも生まれます。